フランス語の関係代名詞とは
- 関係代名詞とは2つの文を1つにつなぐための接着剤のようなもの。
- ある文に付加情報を加えたい時に用いられる。
関係代名詞の種類
関係代名詞には1)性数変化する関係代名詞と2)性数変化しない関係代名詞があります。文の構造によって適切な関係代名詞を選択する必要があるのでこのページではそれぞれの意味と使い方を学習しましょう。
性数変化しない関係代名詞
- qui
- que
- dont
- où
性数変化する関係代名詞
- lequel
- laquelle
- lesquels
- lesquelles
関係代名詞qui/que/dont
関係代名詞quiの用法
関係代名詞quiは2つの文を1つにつなげる役割があります。実際に関係代名詞quiを使って2つの文を1つにまとめてみましょう。
- 関係代名詞qui+動詞
- J’aime Paul.
私はポールが好きだ。 - Paul est mon cousin.
ポールは私の従姉妹です。 - J’aime Paul qui est mon cousin.
私は従姉妹であるポールが好きだ。
関係代名詞quiの後には動詞が続きます。以下の2つの文の同じ部分を見つけます。この文ではどちらの文にもPaulという言葉があるのでPaulを先行詞として取ります。
関係代名詞quiの先行詞は人でも物でも可能です。例えば次の文では先行詞を物であるペンとして文をつくってみます。
- Je regarde le stylo.
私はペンを見ている。 - Le stylo est sur la table.
ペンは机の上にある。 - Je regarde le stylo qui est sur la table.
私は机の上にあるペンを見ている。
今まではaimerやregarderのような動詞の後に直接目的語が来る他動詞を例として見てきましたが、例えばparler avec「~と話す」や前置詞が動詞と名詞の間に介在する場合はどうすればよいでしょうか。
- Tout le monde connaît cet acteur.
みんながこの俳優を知っている。 - Je parle avec lui maintenant.
私は今彼と話している。 - Tout le monde connaît cet acteur avec qui je parle maintenant.
今私が話している俳優をみんな知っている。
関係代名詞が含まれるような長い文は後ろから日本語に訳すとうまく訳せることが多いです。
関係代名詞queの用法
関係代名詞queは2つの文を1つにつなげる役割があります。実際に関係代名詞queを使って2つの文を1つにまとめてみましょう。関係代名詞queの後には主語・動詞が続きます。
- 関係代名詞que+主語+動詞
- Je vois des garçons.
少年たちと会っている。 - Je ne les aime pas.
私は彼らが好きではない。 - Je vois les garçons que je n’aime pas.
私は好きではない少年たちと会っている。
1つ目の文で不定冠詞だったdes garçonsが関係代名詞を使った文ではles garçonsというように定冠詞を使って表されています。これは先行詞であるdes garçonsが関係代名詞以下の文によって修飾され、特定されているからです。
- J’aime Tokyo.
私は東京が好きだ。 - Beaucoup de touristes le visite.
多くの旅行者が東京を訪れる。 - J’aime Tokyo que beaucoup de touristes visite.
私は多くの旅行者が訪れる東京が好きだ。
avoirを使った複合時制で動詞より前に置かれた直接目的補語に合わせて過去分詞を性数一致する必要があるので注意しましょう。
- Je regarde la télévision.
私はテレビを見ている。 - Mon père l’a achetée hier.
私の父がそれを昨日買った。 - Je regarde la télévision que mon père a achetée hier.
私は昨日父が買ったテレビを見ている。
- J’ai vu Marie hier.
私は昨日マリに会った。 - Je te présente Marie que j’ai vue hier.
私が昨日会ったマリを君に紹介します。
関係代名詞dontの用法
関係代名詞dontはフランス語特有の文法事項であり、英語のwhoseと似ている用法もありますが、完全に同じではないので注意して覚える必要があります。またそれ以外の使い方もあるので気を付けましょう。
前置詞deを含む関係代名詞
parler de「~について話す」やavoir besoin de「~が必要だ」のようにフランス語の熟語には多く前置詞deを含む熟語があります。これらの前置詞deを含む熟語と関係代名詞が結びつく際に関係代名詞dontは使われるのです。
- Où est cette fille ?
その少女はどこにいるの? - J’ai parlé de cette fille hier.
私は昨日その少女について話した。 - Où est cette fille dont j’ai parlé ?
私が昨日話した少女はどこにいるの?
quiでもqueでも繋げることができない2文を1文にまとめる(英語のwhose:「その人の~は」)
- Où est cette fille ?
その少女はどこにいるの? - Sa maison est grande.
彼女の家は大きい。 - Où est cette fille dont la maison est grande ?
家が大きい少女はどこにいるの?
関係代名詞oùの用法
関係代名詞oùは場所または時間を表す関係代名詞です。関係代名詞oùはもともと場所または時を意味する先行詞+前置詞+queのかたまりです。
- Tokyo est la ville.
東京は都市である。 - J’habite à Tokyo.
私は東京に住んでいる。 - Tokyo est la ville où j’habite.
私は東京という都市に住んでいる。 - C’est le jour où j’ai rencontré Paul.
それは私がポールに出会った日だ。