フランス語の勉強方法の一つとして、長文読解があります。この勉強方法は非常に効果的で僕が最も信頼しているものなのですが、人によって長文を読む勉強方法にばらつきがあって、せっかく意欲的に取り組んでいるのに効率が悪く、本来長文読解から得ることのできる効果をほとんど享受できていない人も見受けられます。
フラ勉のフランス語長文読解練習ページにも書きましたが、今回はフランス語で語彙を増やすための効果的な長文読解の方法を紹介しようと思います。
フランス語の単語力や文章読解の力を上げる方法で最も効果的かつ重要なのは、できるだけ多くの文章を読んで単語や表現と出会う回数を増やすことです。自力で一からフランス語のニュースを読解するよりも、このページでは予め日本語の対訳や単語・熟語・文法の解説が付属しているので、効果的に利用してフランス語の力を向上させましょう。
フラ勉-フランス語の長文読解練習ページ
ちなみに今回の記事の内容はフランス語の文法を一通り学習した人向けの内容となっています。まだフランス語の文法をすべて勉強し終えていない人はだいたいでいいのでそちらを先に終わらせてから、長文読解を行うとより効果的にフランス語の語彙力・読解力をつけることができます。
フランス語の長文読解に必要な道具
まず、長文読解をするにあたって必要な道具をいくつか挙げてみます。必ずこの通りである必要はないですが、ここでは僕が実際に行っている勉強方法をもとにいくつか挙げてみます。
- インターネットに接続できるパソコン
- プリンター
- フリクションのペン
- ファイル
- iPhoneまたはiPadにダウンロードしたプチロワイヤルかロベールの辞書アプリ
最低限この5つさえあればフランス語の長文読解を自分自身で取り組むことができます。パソコンとプリンタ―に関しては各自で用意してください。手順としてはインターネットでNouvel ObsやLe Figaro、RFI、Le Monde、Le Parisienなどのフランス語のニュースサイトにアクセスして面白そうだなと思った記事をWordなどに張り付けてそのまま印刷します。
Twitterを利用している人であれば、Nouvel ObsやLe Figaro、RFI、Le Monde、Le Parisienなどの公式アカウントがあるので、そのアカウントをフォローして面白そうな記事が流れてきたら、お気に入りにしておいて週末など時間のある時にまとめて印刷するという手があります。
RFIの公式Twitterアカウント
面白そうな記事を印刷して、実際に読む場面で活躍するのはフリクションのペンと辞書アプリです。
フリクションのペンを使うのは絶対ではないですが、シャーペンで書くと見づらい、蛍光ペンを使うほどでもないのでこすれば消えるフリクションのペンが便利かなと個人的には考えています。
読む際にもう一つ大事なのが辞書です。長文読解をするうえで辞書は必ず必要です。紙辞書でも対応できますが、長文読解をする際に、語彙力の増強を目標として取り組むのであれば、効率よく文章を読むことが大事になってくるので電子辞書または辞書アプリが適しているでしょう。
電子辞書は大きさの割に一度で見ることのできる情報が限られていて、操作やスピードも辞書アプリと比べて劣るのでフランス語の長文読解をするときに使う辞書は辞書アプリ一択ではないかなと思います。辞書アプリに関してはこの記事で詳しく書いているのでダウンロードする前に一度このページで辞書アプリとはどのようなものか確認しておくべきです。

長文読解で語彙力を増やす具体的な方法
フランス語の長文読解に取り組むにあたって、単語帳やノートを用意する必要はありません。その理由は長文を読んで新しく知った単語や熟語などの表現を、単語帳やノートにまとめるときに身につくフランス語の力よりも、そのまま読み進めて新たな表現に次々と出会ったときのほうがフランス語の力が身につくからです。
大切なのはまず読む量を増やすことであって、読む量を増やしていくにつれて同じような単語や熟語が繰り返し出てきます。一度や二度ではなかなか覚えられない表現も回数を重ねるごとに記憶に刷り込まれていくので、メモや単語帳・ノートを作るのではなく、その時間を使って新たな別の文章を読むことに使いましょう。
なので文章を読むときに、新しい表現や、出会ったことがあるけど意味を忘れてしまった単語・熟語はその上に意味を書いておく程度で十分なのです。単語や熟語に触れる絶対量を増やさなければ、どんなに努力して語彙を暗記しようとしてもその数には限界があるのです。
フランス語の長文読解でどうしても分からない部分があるときの対処法
僕がおすすめするような、フランス語で書かれたニュースを読解していく方法は日本語訳が存在しないので読んでいるとどうしてもわからないところが出てきます。その場合の解決策として僕が行っているのが、
- 辞書アプリの例文検索にわからない部分の単語や熟語を入力してみる
- Googleの検索欄に、わからない部分を入力して検索してみる
という調べ方です。例えばどうしても意味が分からない単語であればGoogle画像検索で調べてみると文字としてではなく視覚的に理解することができるのでおススメです。それと大事なのが、1・2分考えて今の自分にはわかりそうにないなという部分に遭遇した時は、悩むよりもその部分を読み飛ばしてしまうことです。
文章のある部分がわからない理由は、おそらく文法の力が欠如しているか、著者独特の言い回しであり理解できない場合のどちらかなので、このような部分に時間を割くよりかは読み飛ばしてしまったほうが多くの表現に触れられ、得るものが多いです。試験とは異なり、長文読解には点数など存在しないのでわからないところは今の自分の実力では理解できないんだ、しょうがないと割り切っていくことが大事です。下手にプライドを持っていつまでも同じところで悩んでいるより、次から次へと新たな表現のシャワーを浴びるほうがよっぽど生産的だと思います。
文法をひとつひとつ読み解いて解釈していく精読をする場合は、いままで述べてきたようなことが当てはまりませんが、精読は文法を勉強する方法、長文読解は語彙力を増強する方法という風に別々のものと解釈する必要があります。
ここまでいろいろと書いてきましたが、大事なことをまとめるとこんな感じかなと思います。
- 長文読解で分からないところは読み飛ばす
- 単語帳やノートは必要ない
- パソコンやTwitter、Google画像検索、辞書アプリのようなテクノロジーを活用する
一通りフランス語の文法を勉強したけど、いきなり長文読解を自分ひとりで行うのは難しいと感じている人へ
フランス語を勉強するサイト フラ勉には長文読解を練習するページを設けています。このページではフランス語初級者―中級者を対象に、フランス語の長文読解の解説を行っています。このページでは9月11日時点で20の記事が集まっていて、どの文章にも日本語の対訳、単語・熟語の日本語訳、文法の解説がついているのでおそらく今まで長文読解をしたことが無い人でも取り組める内容になっているのではないかと思います。
すべての長文にPDFファイルが添付されていて、このファイルをダウンロードして印刷すれば一から自分でやる何倍も効率よく長文読解をすることが可能です。いくつかのタイトルのリンクをこの下に貼っておくのでぜひダウンロードして挑戦してみてください。