フランス語の形容詞の位置とは
- フランス語の形容詞は基本的に名詞の後ろに置く。
- grandやpetitのような一部の形容詞は名詞の前に置く。
- 形容詞は修飾する名詞の性と数に一致する。
フランス語の形容詞は多くの場合、名詞の後ろに置かれます。日本語や英語から考えると形容詞は名詞の前に置くのが自然なイメージがしますが、フランス語ではその逆で一般的に形容詞を名詞の直後に置きます。
ただし一部例外が存在し、中には名詞の前に置かれる形容詞もフランス語には存在するので気をつけなければいけません。
このページではどの形容詞が名詞の後ろに置かれ、またどの形容詞が名詞の前に置かれるのか、その使い分けを解説します。
形容詞の性数一致の仕方については次のページで解説されています。
【フランス語文法】形容詞の女性形の作り方と例外的な性数変化を解説
【フランス語文法】形容詞の複数形の作り方と例外的な性数変化を解説
フランス語の基本的な形容詞の位置
基本的に形容詞は名詞の後ろに置かれ、修飾する名詞の性数に一致して形容詞の形も変化します。次の4つの例を見てみましょう。
- un livre intéressant
一冊の面白い本 - des livres intéressants
数冊の面白い本 - une table sale
一つの汚い机 - des tables sales
いくつかの汚い机
上にあげた4つの例文全てで形容詞intéressantは名詞の後ろに置かれています。このことから形容詞intéressantは名詞の後ろに付く一般的な形容詞だということが分かります。
intéressant「面白い・興味深い」の他にもほとんどの形容詞が名詞の後ろに置かれる形容詞です。下にいくつか名詞の後ろに置かれる形容詞の一部をあげてみます。
- agréable
快い - pratique
便利な - japonais
日本の - français
フランスの
名詞の前に置かれるフランス語の例外的な形容詞
いくつかの形容詞は例外的に名詞の前に置くことがあります。次の2つの例文を見てみましょう。
- un petit livre
一冊の小さな本 - une grande table
一つの大きな机
どちらの例文でも形容詞が名詞の前に置かれています。これらの例外的な形容詞の共通点は以下の2点を満たした形容詞です。
- 日常的に使用する形容詞
- 音節の短い形容詞
例外的な形容詞は数が少ないうえ、どれも使用頻度の極めて高い形容詞なので下の表を参考に早いうちに覚えることが望まれます。
名詞の前に置かれる形容詞
以下の形容詞が一般的に名詞の前に置かれることの多い形容詞です。ただしgrandのように名詞の前後のどちらにも置くことができ、どちらに置かれるかによって意味が変化する形容詞もあるため注意が必要です。
- grand 大きい
- petit 小さい
- bon 良い
- mauvais 悪い
- nouveau 新しい
- vieux 古い
- jeune 若い
- beau 美しい
- joli きれいな
複数名詞の前に形容詞が置かれるとき、不定冠詞であるdesがdeに変化する決まりがあります。下の例文2つではどちらも複数名詞の前に形容詞が置かれているため、不定冠詞のdesがdeに変化しています。
despetits livres
de petits livres
数冊の小さな本desgrandes tables
de grandes tables
いくつかの大きな机
しかし近年では話し言葉を中心にこの文法規則は廃れつつあり、一部のニュースや人によってはdesのままにしている場合もあります。