フランス語のêtreとavoirとは
- êtreは英語のbe動詞にあたる。
- avoirは英語のhaveにあたる。
- これら二つの動詞は使用頻度が非常に高い重要な動詞である。
フランス語の動詞êtreとavoirはフランス語で最も使われる2つの動詞です。英語を勉強している人にとってはêtreが英語のbe動詞、avoirが英語のto haveにそれぞれ対応していると考えると分かりやすいかもしれません。
このページでは最も使われるといってもよい、フランス語のêtreとavoirについて1)活用変化の解説と2)それぞれの動詞の用法・使い方を紹介していきます。
êtreの直説法現在の活用
êtreは活用が不規則なので初心者には覚えるのが難しいかもしれません。しかし英語のbe動詞と同じようにêtreは使用頻度が群を抜いて高い動詞なので正確に覚える必要があります。下の表をみてください。
原形 | être |
je | suis |
tu | es |
il/elle | est |
nous | sommes |
vous | êtes |
ils/elles | sont |
フランス語の動詞は主語によって形が大きく変化します。上の表の左側にあるjeやtuなど、主語人称代名詞について詳しく知りたい人は主語人称代名詞とは?9種類の意味と使い方・使い分けを解説のページでご確認ください。
動詞の中には規則的な活用をするer動詞(第1群規則動詞)やir動詞(第2群規則動詞)というグループが存在するのですが、ここで学ぶ動詞êtreは不規則な活用変化をする第3群動詞のカテゴリーに属しているため、活用を一から覚えていく必要があります。
フランス語動詞êtreの用法・使い方
動詞êtreは状態・場所・職業・身分・国籍などを表す時に用いられます。4つの例文を用意したのでêtreの使い方を見ていきましょう。
- Je suis fatigué(e).
私は疲れている。 - Tu es au Japon.
君は日本にいる。 - Il est étudiant.
彼は学生だ。 - Elle est Française.
彼女はフランス人だ。
上の例文を見ると、動詞êtreはje、tu、il、elleのような主語人称代名詞と、fatigué(e)、au Japon、étudiant、Françaiseなどの属詞(ぞくし)を結びつける接着剤のような役割を果たしていることが分かります。
例えば一つ目の例文
- Je suis fatigué(e).
私は疲れている。
の中にあるsuis(動詞êtreのjeの活用)は「=」(イコール)のような意味として用いられて、「私=疲れている」を表現しています。
avoirの直説法現在の活用
avoirもêtreと同じくらい使用頻度が高いフランス語の動詞です。不規則な活用をする第3群動詞に属するavoirも例外的な変化をするのでひとつずつ覚えていく必要があります。下の表を見てください。
原形 | avoir |
j’ | ai |
tu | as |
il/elle | a |
nous | avons |
vous | avez |
ils/elles | ont |
ここで気をつけることは、jeの活用の際に母音の衝突を避けるため、je aiと書かずにj’aiと書く点です。
主語人称代名詞の中ではjeのみに当てはまるケースで、動詞の頭文字が母音もしくは無音のhで始まる場合、jeの最後に付く母音eを消して、代わりに[ ‘ ]を置きます。他の主語人称代名詞にはこの文法事項は当てはまりません。
- je ai → j‘ai
- je aime → j‘aime
- je étudie → j‘étudie
フランス語動詞avoirの用法・使い方
avoirは所有「~を持つ」・「〜を持っている」のほかに、状態や年齢を表したり、多くの熟語の一部として用いられます。
- J’ai une voiture.
私は車を1台持っている。 - Tu as des yeux bleus.
君は青い眼をしている。 - Il a 15 ans.
彼は15歳だ。
英語では自分の年齢を表現するためにbe動詞を用いますが、フランス語ではêtreではなくavoirを用いるので注意しましょう。
avoirを使った熟語表現
avoirは多くの熟語表現の一部として用いられます。下にまとめてある熟語表現はどれもavoirを用いるもので、使用頻度が高いので覚えると便利な表現と言えるでしょう。
- avoir faim :お腹がすいた
- avoir soif : 喉が渇いた
- avoir sommeil : 眠い
- avoir chaud : 暑い
- avoir froid : 寒い